“たぢからおのみこと”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
手力男命50.0%
手力雄尊25.0%
手力雄命25.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
すると、さっきから、岩屋のそばにかくれて待ちかまえていた、手力男命たぢからおのみことという大力の神さまが、いきなり、女神のお手を取って、すっかり外へお引き出し申しました。
古事記物語 (新字新仮名) / 鈴木三重吉(著)
部落の老若ろうにゃくはことごとく、おきて通り彼を殺して、騒動の罪をつぐなわせようとした。が、思兼尊おもいかねのみこと手力雄尊たぢからおのみことと、この二人の勢力家だけは、容易に賛同の意を示さなかった。
素戔嗚尊 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
この連中は彼の味方が、彼を首領と仰ぐように、思兼尊おもいかねのみことだの手力雄尊たぢからおのみことだのと云う年長者ねんちょうじゃに敬意を払っていた。しかしそれらのみことたちは、格別彼に敵意らしい何物も持っていないらしかった。
素戔嗚尊 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
岩はななめに流れをいて、淙々そうそうとたぎる春の水に千年ちとせこけを洗わせていた。この大岩をもたげる事は、高天原たかまがはら第一の強力ごうりきと云われた手力雄命たぢからおのみことでさえ、たやすく出来ようとは思われなかった。
素戔嗚尊 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)