“せきたい”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
石帯71.4%
石埭28.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
まあ、申さば、内裏雛だいりびな女雛めびなの冠の瓔珞やうらくにも珊瑚さんごがはひつて居りますとか、男雛をびな塩瀬しほぜ石帯せきたいにも定紋ぢやうもんと替へ紋とが互違ひにひになつて居りますとか、さう云ふ雛だつたのでございます。
(新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
貴重品として将来は故人の姫君に与えようと考えていた高級な斑犀はんさい石帯せきたいとすぐれた太刀たちなどを袋に入れ、車へ使いが乗る時いっしょに積ませた。
源氏物語:54 蜻蛉 (新字新仮名) / 紫式部(著)
柚餅子ゆべしのやうな菓子には、鉄斎が洒脱しやだつな趣をもつたゆずの絵を描いて居た。柿羊羹を台にした菓子の中の紙には、石埭せきたいが柿の画に詩を添へて居た。
菓子の譜 (新字旧仮名) / 岩本素白(著)
一幅淞波いっぷくのしょうは誰剪取たれかせんしゅせん 春潮痕しゅんちょうのあとは似嫁時衣にたりかじのい」とうたった詩人石埭せきたい翁をしてあのうすを連ねたような石がきを見せしめたら、はたしてなんと言うであろう。
松江印象記 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)