“すゐこでん”の漢字の書き方と例文
語句割合
水滸伝100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
独りで寂しい昼飯をすませた彼は、やうやく書斎へひきとると、何となく落着がない、不快な心もちをしづめる為に、久しぶりで水滸伝すゐこでんを開いて見た。
戯作三昧 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
答 水滸伝すゐこでんでも、やり権三ごんざでも、皆事件を主にして居る。しかし矢張やはり東洋的である。ゲエテの「さ迷へる人の歌」のやうなものは、心境を主として居る。しかし矢張り西洋的である。
東西問答 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
知者は三千里外にその臭を避け、昧者まいしやは一弾指間しかんにその毒にあたる。思ふに是泥黎でいり口業こうげふ羅貫中らくわんちう水滸伝すゐこでんを作つて、三生唖子さんせいあしを生むとせば、寿陵余子また骨董羹を書いて、そも如何いかん冥罰みやうばつをか受けん。