“すきばら”の漢字の書き方と例文
語句割合
空腹100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
田中から直江津行の汽車に乗つて、豊野へ着いたのは丁度正午ひるすこし過。叔母が呉れた握飯むすび停車場ステーション前の休茶屋で出して食つた。空腹すきばらとは言ひ乍ら五つ迄は。
破戒 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)
不昧公の胃の腑は深く宗左をうらんだ。これまで空腹すきばらといふ事を知らなかつた大名の頭脳あたまは、急に胃の腑の味方をして、何かしら復讐しかへしの趣巧を考へるらしかつた。
いっそ川崎の宿しゅくまで引っ返して、万年屋で飯を食おうと云って、二人は空腹すきばらをかかえて、寒い風に吹きさらされながら戻って来ると、ここらもやはり混雑していて
半七捕物帳:51 大森の鶏 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)