“しんぎょうじ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
信行寺66.7%
心行寺33.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
ともとの道へ帰ろうとする山のきわの、信行寺しんぎょうじと云う寺から出て来る百姓ていの男が、すきくわを持って泥だらけの手で、一人は草鞋一人は素足でさきへ立って
女はすぐさま汽車に乗って、懐しい東京へ着くが早いか、懐しい信行寺しんぎょうじの門前へやって来ました。それがまたちょうど十六日の説教日の午前だったのです。
捨児 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
浅草あさくさ永住町ながすみちょうに、信行寺しんぎょうじと云う寺がありますが、——いえ、大きな寺じゃありません。ただ日朗上人にちろうしょうにんの御木像があるとか云う、相応そうおう由緒ゆいしょのある寺だそうです。
捨児 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
竹ヶ崎は此方こっちイずいと往って突当って左へきれて、構わず南西みなみにしへきれて這入ると宮がある、其の宮のまい新浄寺しんじょうじと云う寺がある、其処そこ突切つっきってくと信行寺しんぎょうじと云うお寺様アある
かつて明治座の役者たちと共に、電車通の心行寺しんぎょうじ鶴屋南北つるやなんぼくの墓をはらったことや、そこから程遠からぬ油堀の下流に、三角屋敷のあとを尋ね歩いたことも、思えば十余年のむかしとなった。
深川の散歩 (新字新仮名) / 永井荷風(著)