“しんかく”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
信覚20.0%
唇角20.0%
心核20.0%
心殻20.0%
真核20.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
『続日本紀』の霊亀れいき元年に、南島から日本の使臣に引率せられて、来朝したという信覚しんかく・球美らの国人が、各方物ほうもつこうしてくらいを賜わったという記事は、はやくから双方に知られていた。
海上の道 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
北からずっと一遍に南の方まで航行して、信覚しんかくと書いた石垣いしがきまで行ったのである。信覚にあたる地名は八重山やえやまにしかないのだから、彼処かしこと早くから往来していたと見なければならない。
海上の道 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
ただ天保の倹約令に至りては、太平の社会を震動せしめ、半世紀後の今日において、白頭の父老ふろうこれを語りて唇角しんかく微顫びせんあるを覚えしめたるは何ぞ。
吉田松陰 (新字新仮名) / 徳富蘇峰(著)
けれど、そのかわりに、やまい以上の憂悶がこんどは金吾の心核しんかくに食い入ッて、かれを苦しめていることもまた見のがせません。
江戸三国志 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
けれど、そういう時に限って、人すべてが、天もえず、地も見得ぬような、狭小な心殻しんかくにとらわれているので、人は、人の中からその人を見出すことすらできないでいるらしい。
新書太閤記:09 第九分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
それから、機は旋回しながらちこんで行ったのだろう。そして、「天母生上の雲湖ハーモ・サムバ・チョウ」の真核しんかくの地上ちかくになって、木戸はたしかに何物かを見たのだ。
人外魔境:03 天母峰 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)