“しゅはい”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
酒盃71.4%
酒杯28.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
陸戦の士官の持つような頑丈がんじょうな軍刀に片手を支え、酒盃しゅはいに伸びた手の指が何か不自然なほど長かった。
桜島 (新字新仮名) / 梅崎春生(著)
筆硯ひっけんを借りてその包紙の余白に、貧病の薬いただく雪あかり、と書きつけて興を添え、酒盃しゅはいの献酬もさかんになり、小判は一まわりして主人の膝許ひざもとにかえった頃に、年長者の山崎はすわり直し
新釈諸国噺 (新字新仮名) / 太宰治(著)
昔はこの物を酒杯しゅはいに造って、珍重ちんちょうする風習があり、それも大陸から伝わってきたように、多くの物知りには考えられていた。
海上の道 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
物すらよく生かして用いられない信雄を考えると、あたりに世辞追従せじついしょうのみいって、酒杯しゅはいのあいだに、うようよしている彼の家臣どもが、人としてよく用いこなされていないのは明瞭だった。
新書太閤記:10 第十分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)