酒杯しゅはい)” の例文
昔はこの物を酒杯しゅはいに造って、珍重ちんちょうする風習があり、それも大陸から伝わってきたように、多くの物知りには考えられていた。
海上の道 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
物すらよく生かして用いられない信雄を考えると、あたりに世辞追従せじついしょうのみいって、酒杯しゅはいのあいだに、うようよしている彼の家臣どもが、人としてよく用いこなされていないのは明瞭だった。
新書太閤記:10 第十分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)