“しゅっぱん”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
出帆70.6%
出板20.6%
出版5.9%
出阪2.9%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
向岸むこうぎし晩香坡バンクーバから突然だしぬけに大至急云々うんぬんの電報が来て、二十四時間以内の出帆しゅっぱんという事になったので、その忙がしさといったら話にならない。
難船小僧 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
然れども文化ぶんか初年長崎赴任の後駿河台するがだいに移り住みし頃より再び文壇に接近し『南畝帖千紫万紅なんぼちょうせんしばんこう』『南畝莠言ゆうげん』等の出板しゅっぱんを見るに至れり。
江戸芸術論 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
程なく翁から其雑著ざっちょ出版しゅっぱんの事を依頼して来た。此春翁と前後して北へ帰ったかりがまた武蔵野の空にく時となった。然し春の別れの宣言の如く、翁は再び斗満を出なかった。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
その翌日直ちに土倉氏を銀水楼ぎんすいろうに訪れけるに、氏はいまだ出阪しゅっぱんしおらざりき、妾の失望いかばかりぞや。
妾の半生涯 (新字新仮名) / 福田英子(著)