“しゅくあ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
宿痾92.0%
宿疴4.0%
宿鴉4.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
乙羽なき後の硯友社の総務として『文芸倶楽部ぶんげいくらぶ』の一角に巨頭を振っていたが、数年前から宿痾しゅくあのために全く文壇を隠退してしまった。
彼はなにゆえにかくの如きことをなせしや。彼はみずから曰く、「宿疴しゅくあの胸腹に凝滞ぎょうたいつかまつり、一円いちえん快愈のきざしこれ無きの姿に付き、一旦烏頭うず大黄だいおうの激剤相施し申さず候えば、とても功験得難く候」
吉田松陰 (新字新仮名) / 徳富蘇峰(著)
当時の社会は、果してかくの如く宿疴しゅくあに取り附かれたるか、曰く、しかり。
吉田松陰 (新字新仮名) / 徳富蘇峰(著)
「これから裏っ手の方を探します。少々どうぞ。」とまた駈出かけだして、三吉裏手へ回れる時は、宿鴉しゅくあしきりに鳴きて鐘声交々こもごも起る、鮫ヶ橋一落の晩景うたた陰惨の趣あり。
貧民倶楽部 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)