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しもつけのかみ
三三あまさへ
去年の秋、
三四京家の下知として、
三五美濃の国
郡上の
主、
三六東の
下野守常縁に
三七御旗を
給びて、
三八下野の
領所にくだり、
氏族三九千葉の
実胤とはかりて
四〇責むるにより
その区域に立っている大名屋敷といえば、酒井
若狭守、松平
左衛門尉、青山
下野守、土井
能登守、——といったような人々の屋敷屋敷で、その間に
定火消しの番所もあれば、町家も無数に立っている。
黒書院溜で老中列座の上、大目附稲生
下野守から書附をもって