“しとな”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
成長57.1%
成人28.6%
生長14.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
一頃は弘もよく引付ひきつけたりなどしたが、お婆さん始め皆の丹精たんせいでずんずん成長しとなって、めっきりと強壮じょうぶそうに成った。おまけに、末頼もしい賢さを見せている。
桜の実の熟する時 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
「早いものだナ。若い人のズンズン成人しとなるには魂消たまげちまう——兄貴の家の娘なぞも大きく成った——そう言えば、おれとこのやつも、来年あたりは東京の学校へ入れてやらなきゃ成るまいテ」
家:01 (上) (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
学校の寄宿舎を指して通い慣れた道を帰って行く彼の心は、やがて一緒に生長しとなって行った年の若い人達の中を帰って行く心であった。
桜の実の熟する時 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
彼は又、あの大伝馬町辺の奥深い商家で生長しとなった大勝の主人の秘蔵娘の白いきゃしゃな娘らしい手を想像で見ることが出来た。
桜の実の熟する時 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)