“したもえ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
下萌81.8%
下萠18.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
がしかし、南隅の寒紅梅かんこうばい一枝、月ぬるかすむ夜を待つもののように、やはり何処か下萌したもえの季節らしく、寒いうちにも春意を含んでふくらんでおります。
江戸三国志 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
しめよ春は田の下萌したもえに油ながれて日ぞ光りたる
白南風 (旧字旧仮名) / 北原白秋(著)
地はくろずんで、ふか/\して、ふとすると下萠したもえの雜草の緑があざやかに眼に映る。
解剖室 (旧字旧仮名) / 三島霜川(著)
「余寒で一句出来ませんかな」「さようさ、何かでっち上げましょうかな。下萠したもえ雪解ゆきげ、春浅し、残る鴨などはよい季題だ」「そろそろうぐいすの啼き合わせ会も、根岸あたりで催されましょう」
名人地獄 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)