“ししいでん”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
紫宸殿83.3%
紫辰殿16.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
緋羅紗ひらしゃを掛けた床の雛段には、浅草の観音堂のような紫宸殿ししいでんいらかが聳え、内裏様だいりさまや五にんばやしや官女が殿中に列んで、左近さこんの桜右近うこんの橘の下には、三人上戸じょうご仕丁じちょうが酒をあたゝめて居る。
少年 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
いつか彼は、文徳殿の庭から紫宸殿ししいでんのほとりへ来てたたずんでいた。禁門のいずこでもとがめられはしなかった。けれど深殿しんでんのおもなる所はみなじょうがおりているので立入ることはできない。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
陛下は黄櫨染はぜぞめの御袍を召されて紫辰殿ししいでんに出御され、大隈首相は衣冠束帯で階前に進み出で万歳をとなへ、全国一斉に称和する予定で
医師高間房一氏 (新字旧仮名) / 田畑修一郎(著)