“これなき”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
無之92.3%
之無7.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
何やら申聞もうしきかしをり候処へ、また一人のさむらい息を切らしてかけ来り、以前の侍に向ひ、今夜の事は貴殿よりほかには屋敷中誰一人知るものも無之これなき事に候なり。
榎物語 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
僕は長男にして家には財産ざいさんと申すは少しばかりより無之これなきに候う。親は僕に待っていること少なからざるべく候う。
廃める (新字新仮名) / 伊藤左千夫(著)
存ぜざる段不埓ふらちなりなほほかに何ぞ心當りの事は之無これなきやと申されければ庄三郎何も是と申す程の儀御座なく候へども髮結かみゆひ清三郎と申す者常々つね/″\入浸いりびたり居しは心得難く候と申立るに大岡殿同心どうしん
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)