“こやぶ”の漢字の書き方と例文
語句割合
小藪100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
小藪こやぶのそばを通るとき、さるとりいばらが緑色みどりいろのたくさんのかぎを出して、王子の着物きものをつかんで引きめようとしました。はなそうとしてもなかなかはなれませんでした。
しきりに波立つ胸の不平を葉巻のけぶりに吐きもて、武男は崖道がけみちを上り、明竹みんちく小藪こやぶを回り、常春藤ふゆつたの陰に立つ四阿あずまやを見て、しばし腰をおろせる時、横手のわき道に駒下駄こまげたの音して
小説 不如帰  (新字新仮名) / 徳冨蘆花(著)
そこは草や雑木ぞうきの生えた小藪こやぶになっていて、すぐ右手に箱根八里の街道へける間道ぬけみちがあって、それがだらだらとおりて土橋どばしを渡り、前岸ぜんがん山裾やますそを上流に向ってうねうねと通じていた。
山寺の怪 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)