“こけむ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
苔蒸90.5%
苔生9.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
に横たわっておる熔岩はことごと苔蒸こけむし、羊歯しだが生え、天南星てんなんせいが大きな葉をひろげて、陰森幽邃いんしんゆうすいな別天地を形作られる。
雲仙岳 (新字新仮名) / 菊池幽芳(著)
訪客に異様な眼をみはらした小さな板碑いたびや五輪の塔が苔蒸こけむしてる小さな笹藪ささやぶも、小庭を前にした椿岳旧棲の四畳半の画房も皆焦土となってしまった。
紫色のもやに浸ってる大木、灰色の像や柱頭、幾世紀もの光を吸収した王政時代の塔碑の苔生こけむした石、それらの上にしている光線の諧調かいちょうを——細やかな日光と乳白色の水蒸気とでできてる
クリストフが家の屋根裏の室から眺めると、壁の外に垂れてる重々しい木の枝や、苔生こけむしたかわら屋根の真赤な高い頂などが見えた。ほとんど人通りもない小さな坂道が、庭の右に沿って通じていた。