“げんぜ”の漢字の書き方と例文
語句割合
現世100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
野風呂を浴びて、田舎醸いなかづくりの一しゃくをかたむけた後、手枕のうつらうつらに、かわずの声を聞いていると、何もかも現世げんぜのものでなくなるように忘れてしまう。
宮本武蔵:06 空の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
閼伽あか香華こうげの供養をば、その妻女一人につかさどらしめつゝ、ひたすらに現世げんぜの安穏、後生の善所を祈願し侍り。されども狂人の血をけ侍りし故にかありけむ。
ドグラ・マグラ (新字新仮名) / 夢野久作(著)
その上に不幸のために僧と同じような暮らしをあそばして、現世げんぜの夢は皆捨てておしまいになったのである。
源氏物語:47 橋姫 (新字新仮名) / 紫式部(著)