“けつまず”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
蹴躓93.8%
6.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
盲目聾めくらつんぼで気にはしないが、ちと商売人の端くれで、いささか心得のある対手あいてだと、トンと一つ打たれただけで、もう声が引掛ひっかかって、節が不状ぶざま蹴躓けつまずく。
歌行灯 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
証人の上がる壇に蹴躓けつまずいたりするのも自然らしく見えた。これは勿論同じことを毎日繰返しているのである。
初冬の日記から (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)
「だって、住吉すみよし、天王寺も見ないさきから、大阪へ着いて早々、あのおんなは? でもあるまいと思う。それじゃ慌て過ぎて、振袖にけつまずいて転ぶようだから、痩我慢やせがまん黙然だんまりでいたんだ。」
南地心中 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)