“けつま”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
蹴爪66.7%
蹴躓33.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「落ちる時に蹴爪けつまずいて生爪なまづめがした」
二百十日 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
「おい、蹴爪けつまずくと危ない」と注意した。
虞美人草 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
男はすっくとちあがって歩きだした。一度女の体に蹴躓けつまずいたが、やがて手さぐりで電燈を消すと、四辺あたりはたちまち真の闇にとざされた。
暗中の接吻 (新字新仮名) / モーリス・ルヴェル(著)
夢中で、彼女が、ふとんを退けたとたんに、男は、ぬっと立って、裏口へ飛び出そうとした。だが、そのはずみに、病人の枕に蹴躓けつまずいたので、気丈な、彼女の父は、自分の病体をも忘れて
治郎吉格子 (新字新仮名) / 吉川英治(著)