“くわんかく”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
観客50.0%
官覚50.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
今夜の観客くわんかくには学者、芸術家、政治家が多数を占め、中にはその若盛わかざかりの日からユウゴオの讃美者であつたらしい白髪の貴婦人れんも交つて居た。
巴里より (新字旧仮名) / 与謝野寛与謝野晶子(著)
其れから大詰に仇方かたきがたに仕へて居る彌五郎の息子野助のすけ(実は力彌りきや)が主人の為に父と戦ひ一刀に斬られる所がある。これ等も変つて居るので観客くわんかく大受おほうけである。
巴里より (新字旧仮名) / 与謝野寛与謝野晶子(著)
除夜とは云へ巴里パリイ人にはこの月からう正月の芝居である。芝居のはねるのは元日の午前一時まへになるので、十二時を越すと観客くわんかくたがひに「おめでたう」を交換して居た。
巴里より (新字旧仮名) / 与謝野寛与謝野晶子(著)
また吾等の如き閑散なる遊歩者に向つては近代の生活にあぢははれない官覚くわんかくの慰安を覚えさせる。
水 附渡船 (新字旧仮名) / 永井荷風(著)