“くろえ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
黒江80.0%
黒柄20.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
捺染物なせんもの綿めんネルやまた家具の如きも、産額は大きなものでありますが商品にとどまるというだけであります。それより黒江くろえ町の漆器や内海うつみ町の番傘の方が記録されてよいでありましょう。
手仕事の日本 (新字新仮名) / 柳宗悦(著)
飛沫とばっちりを受けたので、眉をひそめながら膝を拭いている婆さんや、足袋たびの先を汚された職人もいたが、一番迷惑したのは私であった。黒江くろえ町で電車を下りると、二人に逢った。
深川の散歩 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
さけぶやいな、第二段の浪人組ろうにんぐみ七人が、黒柄くろえしゃくやりさきを、サッと若僧わかそうの一しんにあつめ、リラッ、リラッ、リラッ、としごきをくれて八面をっとりかこんだ。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
せんとうに立ったのは三人の野武士のぶしである。さえぎるものあらばと、刀のつかに手をかけたまま歩いてくる。次には、黒柄くろえ九尺のやりを横にもち、するどい穂先ほさきをならべてくる者が七人。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)