“くびだま”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
頸珠50.0%
首環50.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
殊にこの若い女は、きらびやかな頸珠くびだまや剣を飾っているだけに、余計人間離れのした、山媛やまひめのような気がするのであった。
素戔嗚尊 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
頸珠くびだまの色、耳環みみわの光、それから着物の絹ずれの音、——洞穴の内はそう云う物が、榾明ほたあかりの中に充ち満ちたせいか、急に狭くなったような心もちがした。
素戔嗚尊 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
その拍子ひょうし頸珠くびだま琅玕ろうかんが、かすかに触れ合う音を立てた。彼はこの子供のような、いやと云う返事の身ぶりを見ると、我知らず微笑が唇にのぼって来ずにはいられなかった。
素戔嗚尊 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
首環くびだまかじり着いて、頬杖して、ふと思い着いて、「恩愛雪の乳貰ちもらい」という気取きどり、わざと浮かぬつらをしている処へ、くだんの半札がさて早であった。
湯島詣 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)