“くくりまくら”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
括枕92.3%
枕嚢7.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
大荒れに荒れてドアを壊して部屋へ入ると、六枚折の屏風をひき廻した内側に明々と台ランプを点し、布団の上に括枕くくりまくらが二つ、枕元には燗徳利や小鉢まで置いてある。
湖畔 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
その中に輪違いの紋と、墨絵の馬を染出そめだした縮緬ちりめんの大夜具が高々と敷かれて、昔風の紫房の括枕くくりまくらを寝床の上に、金房の附いた朱塗の高枕を、枕元の片傍かたそばに置いてあった。
笑う唖女 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
あをにごれるほほの肉よ、さらばへる横顔の輪廓りんかくよ、曇の懸れるまゆの下に物思はしき眼色めざしの凝りて動かざりしが、やがてくづるるやうに頬杖ほほづゑを倒して、枕嚢くくりまくらに重きかしらを落すとともに寝返りつつ掻巻かいまき引寄せて
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)