“きりかぶ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
切株84.2%
伐株5.3%
断株5.3%
苅株5.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
そこの松の切株きりかぶの上に立っていたひとりの武芸者ぶげいしゃは、いななく馬の声をきくと、弓を小わきに持ってヒラリと飛びおりてきた。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
宮内の命を恪守かくしゅして、先刻から昔の外濠、今は無名の流れのはとりに、老僕はただ一人、木の伐株きりかぶしりをかけていた。やがて老僕の眼の前に男二人女一人が現れた。
討たせてやらぬ敵討 (新字新仮名) / 長谷川伸(著)
新鮮なる萌芽はいよいよ強くいよいよ活溌に断株きりかぶより発生するを見る、余は天上にむかって登りつつあるを知る、日光は余の頭上をてらせり、地はなおその養汁を以て余を養えども
基督信徒のなぐさめ (新字新仮名) / 内村鑑三(著)
瀬田は頭がぼんやりして、からだぢゆうの脈がつゞみを打つやうに耳に響く。狭い田の畔道くろみちを踏んで行くに、足がどこを踏んでゐるか感じが無い。やゝもすれば苅株きりかぶの間の湿しめつた泥に足をみ込む。
大塩平八郎 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)