“かのち”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
彼地96.2%
彼土3.8%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「夢もなお及ばない遠い未来のかなた、彫刻家たちのかつて夢みたよりも更に熱い南のかなた、神々が踊りながら一切の衣裳を恥ずる彼地かのちへ{1}」
「いき」の構造 (新字新仮名) / 九鬼周造(著)
京都の方にある景蔵からは、容易ならぬ彼地かのちの形勢を半蔵のところへ報じて来た。伏見寺田屋の変をも知らせて来た。
夜明け前:01 第一部上 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
振舞はねば彼土かのちの青年に接触して、いはゆる紳士の気風をうかがふ事さへかなはず、たとひ交際を謝して、唯適宜の講義を聞くだけにても給与の金額にては支へがたきを知る。
『文学論』序 (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)