“彼土”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
かのど75.0%
かのち25.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
彼土かのどの使徒聖人が言行を録すると共に、あはせて本邦西教徒が勇猛精進の事蹟をも採録し、以て福音伝道の一助たらしめんとせしものの如し。
奉教人の死 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
享保年間に此種の一本が清商の手にわたつて、鮑廷博はうていはくの有に帰し、彼土かのどに於て飜刻せられた。次で林述斎は弘安本を活字に附して、逸存いつぞん叢書の中に収めた。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
振舞はねば彼土かのちの青年に接触して、いはゆる紳士の気風をうかがふ事さへかなはず、たとひ交際を謝して、唯適宜の講義を聞くだけにても給与の金額にては支へがたきを知る。
『文学論』序 (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)