“かたえくぼ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
片靨78.6%
片笑靨21.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
しかもこの己の恐怖は、己が誓言せいごんをしたあとで、袈裟が蒼白い顔に片靨かたえくぼをよせながら、目を伏せて笑ったのを見た時に、裏書きをされたではないか。
袈裟と盛遠 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
朱羅宇しゅらう長煙草ながぎせるで、片靨かたえくぼ煙草たばこを吹かしながら田舎の媽々かかあと、引解ひっときもののの掛引をしていたのをたと言う……その直後である……浜町の鳥料理。
開扉一妖帖 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
のッけから高氏は、つい揶揄やゆろうしてしまった。小右京のことが胸に生々なまなまあったからだった。しかし道誉はまだ何も知ってはいない。高氏の揶揄をただ親しみと片笑靨かたえくぼでうけている。
私本太平記:04 帝獄帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)