“片笑靨”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
かたえくぼ75.0%
かたゑくぼ25.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
その下萌したもえの片笑靨かたえくぼのわずかに見えたる、情を含む眼のさりとも知らず動きたる、たおやかなる風采ものごしのさらに見過ごしがてなる、ああ、辰弥はしばし動き得ず。
書記官 (新字新仮名) / 川上眉山(著)
片笑靨かたえくぼでそう云うとすぐおかみさんの姿は、鳥居うち宵闇よいやみの人影にまぎれてしまった。
春の雁 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
妹とはても肖つかぬ丸顔の、色の白い、何処と言つて美しいところはないが、少し藪睨みの気味なのと片笑靨かたゑくぼのあるのとに人好きのする表情があつた。
札幌 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)