“かうちゆう”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
行厨33.3%
坑中33.3%
膠中33.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
最上寺にて茶を乞、行厨かうちゆうを開く。近辺細辛さいしん多し。帰路山上にて冷酒一杯を飲む。(中略。)此日塩柏葦湯に行。木賀の辺にて逢伴帰。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
随行の少年輩が一人飲み二人飲み、遂に先を争つて群り飲むに至つた。行き行きて岐路に逢ふことしば/″\であつたが、甘酒売は別れ去らない。甘酒の釜は此むれ行厨かうちゆうの如くになつた。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
一道の火柱直上ちよくじやうして天をき、ほとばしでたる熱石は「ルビン」をめたる如き観をなせり。されど此等の石は或は再び坑中かうちゆうに没し、或は灰の丘に沿ひてころがり下り、た我等の頭上に落つることなし。
ヴエスヴイオ山 (新字旧仮名) / 斎藤茂吉(著)
されば膠中かうちゆうに栽ゑたるとき、紫色を見する水中の細菌、立派なる拉甸ラテン名を得たるは、利害なき中にても、その紫の色に出にければなりかし。
柵草紙の山房論文 (旧字旧仮名) / 森鴎外(著)