“おほわ”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:オホワ
語句割合
大和25.0%
大圈25.0%
大圏25.0%
25.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
男世帯なる篠田家に在りての玄関番たり、大宰相たり、大膳太夫だいぜんのたいふたる書生の大和おほわ一郎が、白の前垂を胸高むなだかに結びて、今しも朝餐あさげの後始末なるに
火の柱 (新字旧仮名) / 木下尚江(著)
何殿どなたです」と、大和おほわ雪明ゆきあかりにすかして問ふを、門前の客はそでの雪払ひもへず、ヒラリとばかり飛び込めり
火の柱 (新字旧仮名) / 木下尚江(著)
隨分非文明な男だと思ひ乍ら行きずりに過ぎようとすると、其男の大圈おほわに振つて居る太い洋杖が、發矢はつしと許り俊吉の肩先を打つた。『何をするツ』と身構へると、其男も立止つて振返つた。
雲は天才である (旧字旧仮名) / 石川啄木(著)
随分非文明な男だと思ひ乍ら行きずりに過ぎやうとすると、其男の大圏おほわに振つて居る太い洋杖が、発矢はつしと許り俊吉の肩先を打つた。
雲は天才である (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
から/\と軋り行くおほわの右左、みだれ咲く菜の花遠くつゞきて、蒸すばかり立ちのぼる花の香の中を、黄なる、白き、酔心地に蝶の飛びては憩ひ、いこひてはとぶ。いづこともなく、筬のおときこゆ。
筬の音 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)