“おなん”の漢字の書き方と例文
語句割合
御成100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「貴方はちっとも紅く御成おなんなさらない。紅くならないであおくなるのは、御酒が強いんだって言いますよ。——貴方はきっと御強いんだ」
旧主人 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
『でせう。大変に御成おなんなすつたでせう。ですから猶々なほ/\大切にして下さいと言ふんです。折角せつかく快く成りかけて、逆返ぶりかへしでもしたら——』
破戒 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)
『丁度、行違ひに御成おなんなすつたんでせう。』とお志保は少許すこし顔をあかくして、『まあ御上りなすつて下さいませんか、此様こんな見苦しい処で御座ございますけれど。』
破戒 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)
「あゝこれは私に子が無いからだ。若し子供でも有つたら一層もつと和尚さんも真面目な気分に御成おなんなさるだらう。いつそ其女の児を引取つて自分の子にして育てようかしら。」
破戒 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)
「ホホホホホ、それじゃ何に御成おなんなされば好と言うの」
旧主人 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
「種ちゃんも大きく御成おなんなさいましたねえ」
家:02 (下) (新字新仮名) / 島崎藤村(著)