“うんぴょう”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
雲表91.7%
雲萍8.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「この辺ではこういう池をと言います。もっと大きいのがこの向うにありますが、小さいのに至っては数限りありません。彼の雲表うんぴょうに聳える富士の白雪が……」
ぐうたら道中記 (新字新仮名) / 佐々木邦(著)
番人は鑑札を検してから、はじめ慇懃いんぎんことばを使うのである。人が雲表うんぴょうそびゆる岩木山いわきやまゆびさして、あれが津軽富士で、あのふもとが弘前の城下だと教えた時、五百らは覚えず涙をこぼして喜んだそうである。
渋江抽斎 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
たまたまその土地の名を奥山などと呼ぶために、不当な概念ができてしまった。山中の牡丹ということは、すでに柳里恭りゅうりきょうが『雲萍うんぴょう雑志』にもこれを認めず、単に色紅にして黄を帯びたる花とある。
地名の研究 (新字新仮名) / 柳田国男(著)