“うすのろ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
薄野呂55.6%
薄鈍27.8%
愚鈍11.1%
薄鈍物5.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
薄野呂うすのろか何ぞのような眠たげな顔をして、いつ話のはずむと云うこともない小野田と親しくなるにつれて、不思議な意地と愛着あいじゃくとがお島に起って来た。
あらくれ (新字新仮名) / 徳田秋声(著)
小賢こざかしい江戸の女を見馴れた澹山の眼には、何だかぼんやりしたような薄鈍うすのろい女にみえながら、邪宗門の血を引いているだけに、強情らしい執念深そうな、この田舎娘に飽くまでもこまれたら
半七捕物帳:33 旅絵師 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
愚鈍うすのろい奴というものは正直ではありませんか、なんと返事をするかとおもえば、わしも随分骨を折って胡麻は摺って居るが、源太親方を対岸に立てて居るのでどうも胡麻が摺りづらくて困る
五重塔 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
彼はひどいつんぼなので、早合点はやがてんの人は彼を唖者おしだと思い込み、それより落付いた人も彼を薄鈍物うすのろだといった。