“うすぐもり”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
薄曇50.0%
微曇41.7%
薄雲8.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
まだあかつきしらけた光が夜闇よやみきぬわづか穿うがつてゐる時で、薄曇うすぐもりの空の下、風の無い、沈んだ空気の中に、二人は寒げに立つてゐる。英太郎えいたらうは十六歳、八十次郎やそじらうは十八歳である。
大塩平八郎 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
それは冬の微曇うすぐもりのした日のことであった。S大尉が格納庫の中で機体の手入れをしていると、飛行服をたS中尉が顔色をかえて飛んで来て
空中に消えた兵曹 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
一人ははかま穿いた官女の、目の黒い、耳のがったすさまじき女房の、薄雲うすぐもりの月に袖を重ねて、木戸口にたたずんだ姿を見たし、一人は朱のつらした大猿にして、尾の九ツに裂けた姿に見た
草迷宮 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)