“うすぐも”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
薄雲71.4%
薄曇23.8%
微曇4.8%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
おおらかに張り渡した傾斜のうえにはおたまじゃくしに似た薄雲うすぐもがちらちらと散らばって、如何にも朝明あさけの風を思わしめる。
みなかみ紀行 (新字新仮名) / 若山牧水(著)
生憎あいにく野末の空少し薄曇うすぐもりして、筑波も野州上州の山も近い秩父ちちぶの山も東京の影も今日は見えぬが
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
東京小石川こいしかわの某町に、葛西かさいと云って、もと幕臣であった富裕な家があって、当主の芳郎よしろうと云うのは仏蘭西フランスがえりの少壮民権家として、先輩から望みをしょくされていた。微曇うすぐもりのした風の無い日であった。
赤い花 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)