“うがいぢゃわん”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
嗽茶椀33.3%
含嗽茶碗33.3%
嗽茶碗33.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
程経ほどへて聞けばその浦賀で上陸して飲食のみくいした処は遊女屋だとう。れはその当時私は知らなかったが、そうして見るとの大きな茶椀は女郎の嗽茶椀うがいぢゃわんであったろう。
福翁自伝:02 福翁自伝 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
いずれも同説で、れからおかあがって茶屋見たような処に行て、散々さんざん酒をのんでサア船に帰ると云う時に、誠に手癖てくせの悪い話で、その茶屋の廊下の棚の上に嗽茶椀うがいぢゃわんが一つあった
福翁自伝:02 福翁自伝 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
台所からきよが持って来た含嗽茶碗うがいぢゃわんを受け取って、戸袋の前へ立って、紙が一面にれるほど霧を吹いた。二枚目を張ったときは、先に霧を吹いた分がほぼ乾いてしわがおおかた平らになっていた。
(新字新仮名) / 夏目漱石(著)
お重は嗽茶碗うがいぢゃわんどころの騒ぎではないらしかった。それよりまだ十倍も厳粛な人生問題を考えているもののごとく澄ましてふくれていた。自分はお重に構わず、手を鳴らして下女から必要な湯を貰った。
行人 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)