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うからやから
香央も
従来ねがふ
因なれば深く疑はず、妻のことばに
従きて、
婚儀ととのひ、両家の
親族氏族、
四九鶴の千とせ、亀の
万代をうたひことぶきけり。
只清盛が
一二三人果大にして、
親族氏族ことごとく高き官位につらなり、おのがままなる
国政を
執行ふといへども、
一二四重盛忠義をもて
輔くる故、いまだ
期いたらず。汝見よ、平氏も又久しからじ。
や、じゃが、
家眷親属の
余所で見る
眼には、鼻筋の透った、柳の眉毛、目を糸のように、
睫毛を黒う
塞いで、の、長煩らいの死ぬ身には
塵も
据らず、色が抜けるほど白いばかり。