“いむしろ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
藺莚42.9%
藺筵28.6%
藺席14.3%
藺蓆14.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
そこは縁側えんがわもなかった。へやには藺莚いむしろのようなきいろくなった筵を敷いてあった。武士の眼は再びゆくともなしに仏壇の上の仏像に往った。仏像の左の眼はつぶれていた。
山寺の怪 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
清盛のことばに、侍が、階下の庭さきへ藺筵いむしろべかけると
源頼朝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
武蔵が坐ると、藺席いむしろのすそに彼も坐って手をつかえながら、欣びを述べるつもりで直ぐいった。
宮本武蔵:07 二天の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
やがて盂蘭盆うらぼんがきた。町の大通りには草市くさいちが立って、苧殻おがら藺蓆いむしろやみそ萩や草花が並べられて、在郷から出て来た百姓の娘たちがぞろぞろ通った。
田舎教師 (新字新仮名) / 田山花袋(著)