藺筵いむしろ)” の例文
涼やかな藺筵いむしろが敷いてある。大名らしい客が二、三名、ほかに天海とよぶ僧、大徳寺の和尚などが座にあった。武将は各〻武装しているが、座談は至極しごく気らくらしいおもむきであった。
剣の四君子:02 柳生石舟斎 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
清盛のことばに、侍が、階下の庭さきへ藺筵いむしろべかけると
源頼朝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
と、拝殿の床に、青い藺筵いむしろを敷きのべ、牛若を坐らせた。
源頼朝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
牛若は、こぶしで眼をこすった。藺筵いむしろにぽろぽろ涙が落ちた。
源頼朝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)