“いっく”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
一九68.8%
一躯18.8%
一吼6.3%
一駆6.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
三人は落語はなしの『おせつ』に出て来るので知っている一九いっくの碑のまえに立った。——おもわず歎息するように田代はいった。
春泥 (新字新仮名) / 久保田万太郎(著)
東堂が質に入れたのは、銅仏一躯いっく六方印ろくほういん一顆いっかとであった。銅仏は印度インドで鋳造した薬師如来やくしにょらいで、戴曼公たいまんこうの遺品である。六方印は六面に彫刻した遊印ゆういんである。
渋江抽斎 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
動かざる必死の敵団も、その一触いっしょくをうけるや、眠れる虎が、一吼いっくして立ち上がったような猛気をふるい、両勢、およそ同数の兵が広き地域へ分裂もせず、うずとなって戦い合った。
新書太閤記:09 第九分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「——背に、伊吹のけん、北国東海の二道をやくし、舟路しゅうろ一駆いっくすれば、京は一瞬の間にある。——しかも、平和を愛して、自適するにも、絶佳の景」
大谷刑部 (新字新仮名) / 吉川英治(著)