“いちがく”の漢字の書き方と例文
語句割合
一学100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「そのおり、よそながら一学いちがくは、おすがたをはいしておりましたが、わずか一年のうちに、見ちがえるばかりなご成長せいちょう……」
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
親分さん——ととさんの出入りの御屋敷で御目見以上というと、三軒しかありません。一軒は金助町きんすけちょう園山若狭そのやまわかさ様、一軒は御徒士町おかちまちの吉田一学いちがく様、あとの一軒は同朋町どうぼうちょう篠塚三郎右衛門しのづかさぶろうえもん
とりのこされた一学いちがくは、なにか、急病きゅうびょう不快ふかいでも起したのかと思っていたが、それから、待てどくらせど、神主の返辞へんじもなければ神官しんかんたちの応接おうせつもない。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
一学いちがくもおなじようにすすぎをおえ、神殿しんでんがんにみあかしをともした。ふとみると、そこに禁裡きんりのみしるしのある状筥じょうばこがうやうやしく三ぼうの上にのせられてある。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
その恋は、旅川周馬にのろわれて幕府の耳に入ることになり、かれが江戸に止まる以上は、かれの父法月一学いちがくの家も、またかれ自身も、恋人の身も亡びることになるのであった。
鳴門秘帖:02 江戸の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)