“いさん”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
遺産55.6%
違算22.2%
潙山11.1%
遺筭11.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
ドビュッシーの音楽には伝統的形式や、支配的な均衡シンメトリーは一つもない。彼はあらゆる音楽上の遺産いさん取除とりのけて、全く自由に振舞ふるまわなければ承知しなかったのである。
楽聖物語 (新字新仮名) / 野村胡堂野村あらえびす(著)
数年すねんの間百丈禅師ひゃくじょうぜんじとかいう和尚おしょうさんについて参禅したこの坊さんはついに何の得るところもないうちに師に死なれてしまったのです。それで今度は潙山いさんという人のもとに行きました。
行人 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
こういう心得にばん遺筭いさんのあるはずはないと初手しょてからきめてかかって吉川夫人に対している津田が、たとい遠廻しにでもお延を非難する相手のにおいをぎ出した以上、おやと思うのは当然であった。
明暗 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)