“あのころ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
彼頃66.7%
幕末33.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
彼頃あのころから見ると、みんな立派な姉さんに成りましたなあ——どうして吾儕わたしどもが来た時分には、まだ鼻洟はなを垂らしてるやうな連中もあつたツけが。』
破戒 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)
貴嬢の御恩を忘れたこと有りませんよ——彼頃あのころの貴嬢の御面おかほは全く天女でしたのねエ——けれど梅子さん、今ま貴嬢を見ると、何処どことも無くうれひの雲がかゝつて、時雨しぐれでも降りはせぬかの様に
火の柱 (新字旧仮名) / 木下尚江(著)
あっしゃ全体、神田の豊島町としまちょうで生れたんだけれど、牛込うしごめ赤城下あかぎしたに住んでたのさ。お父さんはお組役人——幕末あのころ小役人こやくにんなんざ貧乏だよ。
市川九女八 (新字新仮名) / 長谷川時雨(著)