“あてこと”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
当事50.0%
宛事25.0%
當事25.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
これだけでは当事あてこともないが、もしそれが事実だとなると、こちらには三千に余る命しらずを擁する関東組の元締、道灌山の大親分がついている。どうせ血を見ずには治まらぬのである。
魔都 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
文三は徐々そろそろジレ出した。スルト悪戯いたずら妄想奴ぼうそうめが野次馬に飛出して来て、アアでは無いかこうでは無いかと、真赤な贋物にせもの宛事あてことも無い邪推をつかませる。
浮雲 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
女とあなどりて當事あてこともなき言懸いひがかり成程一夜の中に金の出來たるを不思議ふしぎいはるれど夫は只今も申せし通り新藤市之丞がもつて來たる金なるに御前は何と思ひしにや無體むたいふも程があるとお政は無念むねん切齒はがみ
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)