当事あてこと)” の例文
旧字:當事
『お城趾しろあとかしつてはりましねえだよ。れたに、当事あてこともねえ。』とすこしかつてふ。
神鑿 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
これだけでは当事あてこともないが、もしそれが事実だとなると、こちらには三千に余る命しらずを擁する関東組の元締、道灌山の大親分がついている。どうせ血を見ずには治まらぬのである。
魔都 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
成程なるほど、お天守てんしゆ不足ふそくふまい、が、当事あてこともない、滅法界めつぽふかいな。」
神鑿 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)