“あずまげた”の漢字の書き方と例文
語句割合
吾妻下駄100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
さとれた吾妻下駄あずまげた、かろころ左褄ひだりづまを取ったのを、そのままぞろりと青畳に敷いて、起居たちい蹴出けだしの水色縮緬ちりめん。伊達巻で素足という芸者家の女房おんなあるじ
日本橋 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
吾妻下駄あずまげたと駒下駄の音が調子をそろえて生温なまぬるく宵を刻んでゆたかなるなかに、話し声は聞える。
虞美人草 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
夏の初、月色ちまたに満つる夜の十時ごろ、カラコロと鼻緒のゆるそうな吾妻下駄あずまげたの音高く、芝琴平社しばこんぴらしゃの後のお濠ばたを十八ばかりの少女むすめ赤坂あかさかの方から物案じそうに首をうなだれて来る。
二少女 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)