“あしがき”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
蘆垣46.2%
葦垣38.5%
芦垣15.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
一言ひとこと……今一言の言葉の関を、えれば先は妹背山いもせやま蘆垣あしがきの間近き人を恋いめてより、昼は終日ひねもす夜は終夜よもすがら、唯その人の面影おもかげ而已のみ常に眼前めさきにちらついて、きぬたに映る軒の月の
浮雲 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
すると、なに思ったか、千種忠顕は「——道誉どの。ちょっと」と追いすがって、彼を外の葦垣あしがきの蔭へ誘おうとした。そして胸の密語を急に咡きかけそうに、その眼が挑んだ。
私本太平記:04 帝獄帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
岸はあしを畳んでできている。石垣ではなくて芦垣あしがきである。こうしなければ水の力でさらわれる恐れがあると云う。芦はいくらでも水を吸い込んで平気でいるから無難だと見える。
満韓ところどころ (新字新仮名) / 夏目漱石(著)