“あさくさへん”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
浅草辺66.7%
淺草邊33.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
本所ほんじよ深川ふかがは浅草辺あさくさへんの路地裏には今もつて三四十年まへ黙阿弥劇に見るまゝの陰惨不潔無智なる生活が残存ざんぞんして居る。
虫干 (新字旧仮名) / 永井荷風(著)
老婆は中尉の妻だったというが、現在の様子や物の言いざまから見れば、本所ほんじょ浅草辺あさくさへんの路地裏によく見るような老婆で、生れも育ちも好くない事は、酒屋の通帳がやっと読める位。
つゆのあとさき (新字新仮名) / 永井荷風(著)
淺草邊あさくさへん病人びやうにん見舞みまひに、あさのうちかけた家内かないが、四時頃よじごろ、うすぼんやりして、唯今たゞいまかへつた、見舞みまひつてた、病人びやうにんきさうな重詰ぢうづめものと、いけばなが、そのまゝすわつたまへかけのそばにある。
火の用心の事 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)