“あくごふ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
悪業55.6%
惡業44.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
さういふところを通りぬけ、玉川に掛つてゐる無明むみやうの橋を渡つて、奥の院にまゐり、先祖代々の霊のために、さかんに燃える護摩ごまの火に一燈を献じた。これは自身の諸悪業あくごふをたやすためでもある。
仏法僧鳥 (新字旧仮名) / 斎藤茂吉(著)
年頃としごろ此辺にて殺生関白が辻切を物し侍るよし聞及びし、必定是なるべしと思ひつゝ、かく盲目と成さへに、如何いかなる悪業あくごふにせめられて、此身と成ぬるよとかなしく存候に、如何してながらふべき
聞書抄:第二盲目物語 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
「紫教數々の惡業あくごふが知れ、その上お前は駿河大柄言樣の血筋でも何んでも無いと判り、寺社の御係りと、町方の捕方が、何十人、何百人、此御殿を取卷いて居るのを知らないのか」
「お前は、物腰が上品だからと言ふので、おつぼねのお六といはれた、名題の女道中師だらう。今まで積んだ惡業あくごふの數々、それが、砂文字すなもじを消すやうに、綺麗になると思つて居るのかい」